不妊症になりやすいひとって?」において、不妊症になりやすい女性として「子宮筋腫・子宮内膜症を指摘されている場合」ということを紹介しました。そこで今回は、不妊症の原因となることもある子宮筋腫・子宮内膜症について解説します。

子宮筋腫とは?

子宮筋腫は良性の腫瘍となり、それ自体が生命を脅かすことはありませんし、30歳以上の女性なら3人にひとりは筋腫を持っているとも言われています。筋腫は腫瘍のため、次第に大きくなっていき、できた場所によって、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられます。

■症状について

筋腫のできた場所によって症状は異なってきますが、代表的な症状は、月経痛、月経の量が多いなどの他、尿が近い、下腹部が重苦しい、腰の痛みやしびれなどがあります。

子宮の内側にできた筋腫(粘膜下筋腫)は小さくても症状が強く、逆に子宮の外側にできた筋腫(漿膜下筋腫)の場合は症状が出にくくなります。筋腫が原因と考えられる症状がある人では、妊娠しにくかったり、流産しやすかったりすることがあります。

■治療方法について

筋腫の大きさや数、位置などによっても異なりますが、子宮筋腫の治療法としては、薬と手術による治療法が考えられます。

薬による治療では、閉経状態にしてしまう治療が行われます。治療中は子宮筋腫が半分近くまで小さくなりますが、この治療では女性ホルモンの分泌が少なくなることで更年期の症状が出たりするため、半年しか治療ができません。

薬による治療を中止するとすぐに元の大きさに戻ってしまうため、手術前に一時的に筋腫を小さくするために使用するか、閉経に至るまでの一時的な治療として行われます。

手術では、子宮を取ってしまう「子宮全摘術」と筋腫だけ取る「筋腫核出術」があります。子宮を取ってしまうと妊娠や出産ができなくなってしまいます。子宮筋腫が見つかった場合には、パートナーや医師と治療法などを十分に相談をするようにしましょう。

子宮内膜症とは?

子宮の内側に存在する子宮内膜と似た組織が、それ以外の場所で発生・発育することを子宮内膜症と呼びます。子宮内膜症ができやすい場所としては卵巣や腹膜などが挙げられます。

■症状について

子宮内膜症の代表的な症状として、「痛み」と「不妊」が挙げられます。痛みについては、月経痛をはじめ腹痛、排便痛、性交痛など様々な痛みがみられます。

■治療法について

子宮筋腫と同様、薬と手術による治療法があります。嚢腫の大きさや症状、将来的に妊娠を希望するかどうかなどによって治療法が異なってきます。

薬による治療では、鎮痛剤で痛みを抑える方法、ホルモン剤で一時的に病巣部を縮小させる方法、低容量ピルで月経量を減らす方法などがあります。

手術の場合、病巣部のみを除去する手術と病巣に加え、子宮、卵巣および卵管などを摘出する手術があります。妊娠を希望される方の場合は前者の手術が行われます。

まとめ

今回は子宮筋腫と子宮内膜症について説明をいたしました。いずれの場合も、気になることや思い当たる症状などがあったら、まずは早めに受診して、正確な状況を把握し、医師の判断を仰ぐようにするようにしましょう。

関連記事:不妊症の原因とは?男性・女性別の妊娠できない理由とは?

参考文献:病気を知ろう(公益社団法人 日本産科婦人科学会)