先日、人工授精と体外受精・顕微授精の違いについて説明をしましたが、実際に体外受精を行った場合、妊娠まで至る確率はどのくらいなのでしょうか。また、年齢によって差は出てくるものなのでしょうか。その実態について調査してみました。

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生殖補助医療(ART)とは?

体外受精(IVF)をはじめ、近年進歩した新たな不妊治療法を生殖補助医療(ART)と呼び、体外受精の他、顕微授精(ICIS)、凍結融解胚移植法(FET)が含まれます。

顕微授精は精子の数が非常に少ない場合に、卵子に顕微鏡で確認しながら精子を直接注入する方法を言い、体外受精で受精した胚(受精卵)を凍結保存し、出産希望時期などに融解し子宮内に戻す方法が凍結融解胚移植法(FET)と呼ばれています。

生殖補助医療(ART)の治療回数と出生児数

日本産科婦人科学会の資料によると、生殖補助医療の治療回数は1985年に1,195回(治療周期数)だったものが、2014年には393,745回まで大きく増加しています。出生児数についても1985年の27人から2014年には47,322人となっています。

2014年の出生児数からみると、全体の4.7%の出生児が生殖補助医療によって誕生したことになり、およそ20人にひとりの割合となります。1985年から30年弱で割合は大きく増加し、広く一般にも知られる治療になってきたと言えます。

■年代別の治療数・出生児数の推移

治療周期数
出生児数

生殖補助医療(ART)による妊娠率について

2014年の総治療数に対する妊娠率は29.5%となり、生産率(赤ちゃんが生きて産まれる率)は11.7%となっています。治療の成績は個人差があるものの、年齢の影響がとても大きいと言われています。

生産率については33歳くらいまでは20%程度とほぼ一定ですが、34歳頃から徐々に下降し、40歳では8.8%まで減少し、45歳では0.8%となります。

■年齢別の妊娠率・出産率

年齢別の妊娠率・出産率

まとめ

日本産科婦人科学会のデータをみると、近年の生殖補助医療(ART)の治療件数、出生児数は大きく増加しており、目を見張るものがあります。一方、年齢別にみる妊娠率・生産率については、個人差はあるものの、年齢との関連性はありそうです。

妊活を始めようと考えたり、治療の計画を立てたりする際、年齢別による妊娠率・生産率を参考にし、状況によっては早めに生殖補助医療に取りかかることも考慮し、専門医に相談されてみるのがよろしいかもしれません。

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参考文献:日本産科婦人科学会 ARTデータブック2014