妊活ボイス運営事務局のアキです。これまで妊活ボイスでは、自治体が行っている特定不妊治療の助成金の実態や金融機関(銀行)によるサポートローンなど、不妊治療とお金に関わる調査をしてきました。
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不妊治療にかかる費用は平均で140万円以上ともいわれ、その金銭的負担は大きくなっています。そこで今回は、不妊治療の医療保険について調べてみました。
不妊治療の医療保険について
平成28年4月1日に施行された保険業法施行規則の改正によって不妊治療に係る保険の引き受けが解禁、特定不妊治療の保障が可能となりました。それを受け、業界最大手の日本生命保険相互会社が特定不妊治療をサポートする保険商品を開発・発売しています。
■ニッセイ出産サポート給付金付3大疾病保険「ChouChou!(シュシュ)」(日本生命)
平成28年10月に日本生命保険相互会社より発売された商品となります。3大疾病(がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中)や死亡の保障に加え、出産時の給付や特定不妊治療の保障、満期まで継続された場合の一時金を組み込んだ商品となります。
【主な取扱条件】
加入対象者:女性
加入年齢範囲:16歳〜40歳(保険期間により異なる)
保険期間:10年・15年・20年
【保険料例】
保険期間/契約年齢 | 25歳 | 30歳 | 35歳 |
---|---|---|---|
10年 | 9,825円 | 10,128円 | 10,557円 |
15年 | 9,972円 | 10,227円 | 10,518円 |
20年 | 10,086円 | 10,233円 | – |
【保険の内容】
支払事由の概要 | 保険金・給付金等の内容 | 金額 |
---|---|---|
所定の3大疾病[がん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中] | 3大疾病保険金 | 300万 |
死亡 | 死亡保険金 | 300万 |
がん(上皮内新生物等) | 上皮内新生物診断/保険金 | 30万 |
所定の出産 | 出産給付金 | 1回目 10万/2回目 30万/3回目 50万/4回目 70万/5回目以降 100万 |
所定の特定不妊治療(体外受精・顕微授精) | 特定不妊治療/給付金 | 1~6回目 5万/7~12回目 10万 |
期間満了時 | 満期一時金 | 所定の金額(最大200万) |
【加入にあたっての注意点】
ChouChou!(シュシュ)は月々1万円前後で3大疾病をサポートしてくれ、契約満了時は最大で200万円の一時金を受け取ることができます。また、出産時には出産給付金もあります。
特定不妊治療においても、12回まで給付金を受け取ることができます。ただ、特定不妊に対する保障は、「責任開始日から2年を経過した後に保障を開始」となっている点に注意が必要です。つまり、加入後2年間は特定の不妊治療(体外受精・顕微授精)を受けても給付金は支給されないのです。
将来の不妊治療に備えて、3大疾病保障や出産サポートも含めた保険として検討するというのならば良いと思いますが、直近の不妊治療のためという視点では、慎重に検討をした方が良さそうです。
※保険内容の詳細はこちらから確認いただけます。
不妊治療に係る保険はまだスタートしたばかりです。日本生命さんのChouChou!(シュシュ)についてもベースは3大疾病の保障にあり、特定不妊治療に特化をした商品ではありません。
今後、他の保険会社も含めて商品開発が進み、不妊治療をしている方にとって、より良い商品が出てくると良いなと感じました。
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