監修医師:中野ひとみ
【経歴】 鹿児島大学医学部卒業 総合病院、不妊治療クリニック勤務を経て 現在は東京都内の婦人科クリニックに勤務
【資格】産科婦人科専門医、新生児蘇生法コースA修了、アロマテラピーアドバイザー
【所属学会】日本産科婦人科学会、日本女性医学学会


妊娠率をあげるにはどうしたらいい?

妊活をされている方々が最も望むこと、それは言うまでもなく赤ちゃんを授かることだと思います。現在の日本では、不妊に悩む夫婦は6組に1組とも言われており、多くのカップルが不妊に直面しています。

ここでは、妊娠率アップのためのコツをご紹介しますので、参考にしていただければと思います!

まずは排卵日を把握することから

 

■自分の排卵日を把握する

妊娠しやすい時期などはあるのでしょうか。それには「排卵日」が大きく関係しています。妊娠までのプロセスは、卵巣から卵子が排卵され、その卵子と精子が出会い受精し、成長しながら子宮に向かい、子宮に到達した受精卵(胚)が着床します。この着床から妊娠がスタートします。

■排卵日の2日前~当日までの3日間に性交を

卵子の寿命は24時間と言われており、受精可能時間は更に短く、わずか10時間ほどです。一方、精子の女性体内での寿命は卵子よりも長く、72時間程度と言われています。

つまり、排卵日の2日前から排卵日当日を含む3日間に性交を行うことが、最も妊娠の確率が高く、一番妊娠しやすい日と言えます。

■排卵日を特定する方法

〈基礎体温表〉

基礎体温表をつけることで排卵日を予測できます。基礎体温表の低温期の後に、更に体温が一段階下がる「最低体温日」があり、その前後 1〜2日間が排卵の可能性が高いと言われています。

〈排卵検査薬〉

より確実な排卵タイミングを知るのに、排卵検査薬を使用するという方法があります。排卵検査薬は排卵前に急上昇する「LH」というホルモンを感知する検査薬で、尿中のLH濃度の上昇により、排卵日を予測します。

〈超音波卵胞計測〉

卵巣内にある袋状の組織である卵胞の大きさを直接図る方法で排卵日を計測するのが、超音波卵胞計測という方法となり、病院で計測してもらうことになります。

■性交渉の回数を増やす

先に述べたように、排卵日2日前から当日を含む3日間に性交を行うことがコツのひとつとなります。それに加え、この期間内での性交渉の回数を増やすことも妊娠率アップにつながる可能性があります。

基礎体温表や排卵検査薬を使用した方法では、排卵日をある程度把握はできるものの、100%の特定をすることは難しいものです。排卵日が近づいたら、なるべく多く性行為を持つこともコツのひとつと言えますが、排卵日周辺に限らず日ごろから夫婦間のコミュニケーションを取っておくことも重要でしょう。

 

早めの専門医への相談も視野に

健康な男女が避妊をせず、夫婦生活(性交渉)を営んだ場合、一定期間内に多くのカップルは妊娠します。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」を「1年」と定義しています。避妊をせずに性交渉をしても必ず妊娠するとは限らず、1年以内に妊娠する確率は20歳前半で30%、30歳で20%、35歳で10%程度ともいわれています。

女性の社会進出などによる晩婚化の影響もあり、妊活をスタートする年齢は高まっているという見方もあります。年齢などによっては、早めに専門医への相談なども視野に入れることをお勧めします。

まとめ

ご紹介したように、妊娠しやすい日で重要な第一歩は「排卵日を知ること」と言えます。基礎体温計や排卵検査薬などをうまく利用して、排卵日を予測し、それに合わせて性交を持つことで、妊娠率のアップを目指していただければと思います。

 

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